2010年11月30日、ベトナム人看護師56名の苦労が報われた日

1990年の入管法改正で医療従事者に在留資格(ビザ)が新設され、高度人材として働くことができるようになりました。しかし医師は6年間、他の職種は4年間という期間制限が付いたものでした。その後2006年3月に医師には制限がなくなり、看護師は7年に延長、他は従来通りのまま。「日本語の壁は越えたのに・・・」と報道されたり、田原総一郎氏が自身のTV番組で「高度人材を使い捨てるのか」と訴えたり、世間的には矛盾を指摘する声が大きくありました。
そして待ちに待った看護師の就労期間撤廃の日、私はちょうどベトナムの医療省にいました。1994年からベトナム人看護師養成を共にやってきたソンさんやスタッフたちにこのニュースを伝えると、一瞬驚き、間もなく笑顔に。やっと自由になったね、と朗報に喜び合いました。
私はさっそくアメリカに行ったフエンさんに伝えると、即返信メールが届き「期限がなくなって、ほんとうによかったです」と。彼女は日本の看護が好きになり、やりがいを感じ、日本の患者さんの役に立ちたいと思いながら、在留期限や個人の事情でアメリカに渡り看護師になろうと勉強しています。これから彼女は日米を移動しながらどんな看護師に成長していくのか、楽しみです。