ベトナム国会社会委員会とのEPA意見交換

12月16日に、ベトナム国会社会委員会副議長のグエン ヴァン ティエン氏を団長とする社会保障に関する視察団8名が袖ヶ浦さつき台病院を訪問しました。ここで働くベトナム人看護師たちがアテンドして病院や介護施設を見学し、昼食をとりながら、看護部長がさつき会の外国人人材活用とインクルージョンの理念をプレゼンしました。
私は、ちょうど今日ハノイで交渉が始まった日越EPA看護・介護の概要を説明し、国会からの応援を頼みました。ホットな話題で、しかもベトナム人看護師たちが働いている病院でもあり、議員団の質問もこの問題に集中しました。同行した㈶アジア人口・開発協会もEPAには強い関心を持っており、インドネシア、フィリピンの失敗を繰り返さないためにどのようなスキームがあるのか、意見交換の場となりました。
また先月30日には念願の看護師ビザの在留期間制限が撤廃されところであり、国家資格を持っていれば継続して働くことができるようになった経緯を説明すると、一言「研修生制度と同じですね」と。なるほど、そういう見方もできるんだと思った次第です。
「医療」を高度人材に位置づけながら在留制限を課していた政策意図は、那辺にありや。制限撤廃を求めたベトナム人看護師たちに、日本の政策を順守せよ、と発言した日本看護協会。日越EPAでこの構図に変化をもたらすことができるかどうか。もしできないとなれば、この国の多文化共生を医療や健康面からサポートする人材は今後も生まれないでしょう。